「鬼平」に並ぶ池波正太郎の代名詞、「剣客商売」全１９巻（新潮文庫）です。状態は、全般に良好です（なお写真は現品と異なりますが、状態は写真と同等以上です）。送料は、ゆうパック60サイズで埼玉県からの発送料金となります（※詳しくは文末をご参照下さい）。

★内容：　「剣客商売」は、「鬼平犯科帳」や「仕掛人・藤枝梅安」と並ぶ池波正太郎の代表作である。無外流の老剣客、秋山小兵衛を主人公とし、小兵衛と後添いのおはる、息子の秋山大治郎、女剣客の佐々木三冬らが、江戸を舞台に様々な事件に遭遇し活躍する。　小兵衛の初登場時は59歳で、以降75歳までの姿が描かれる。原作では何度か小兵衛の死についても書かれており、1811年（文化8年）に93歳で亡くなったとされている。無外流宗家・辻平右衛門に師事し、のちに四谷・仲町に道場を構えるが、今は鐘ヶ淵に隠居して気ままな生活を送っている。道場主の頃にお貞と結婚し大治郎が生まれるが、大治郎7歳のときお貞を亡くし、隠居後に歳の離れたおはると再婚した。老いても剣の実力は天下無双であり、人脈も広く、身分を問わず多くの人に深く敬愛信頼されている。好奇心が強く人間そのものの達人であり、悪には容赦せず、弱く苦しむ者には助けを惜しまない。芸術・美食にも関心が強い。

　大治郎は実直でやや堅物な青年だったが、徐々に小兵衛のような粋な人間になっていき、次第に江戸で有名な無外流の剣客になっていく。小兵衛に男手一つで育てられ、13歳から小兵衛に剣術の指南を受け、15歳のとき嶋岡礼蔵を第二の師匠とする。20歳の頃から4年ほど諸国を巡って修行の旅に出て江戸に戻り、父の世話で浅草の外れにある真崎稲荷神社の近くに道場を構えた。剣客としての実力は素晴らしく、「いずれは父を超えるのではないか」と評されたこともある。のちに佐々木三冬と結婚し、息子の小太郎が生まれる。小兵衛と大治郎親子のまわりを、おはる、佐々木三冬、田沼意次、御用聞きの弥七、徳次郎、小料理屋の長次・おもとなどの魅力的な人々が脇を固める。

全１９巻のタイトル：　剣客商売、辻斬り、陽炎の男、天魔、白い鬼、新妻、隠れ蓑、狂乱、待ち伏せ、春の嵐、勝負、十番斬り、波紋、暗殺者、二十番斬り、浮沈、〈番外編〉黒白（上・下）、〈番外編〉ないしょ・ないしょ

★著者、池波正太郎は1923年、東京・浅草生まれ。下谷・西町小学校を卒業後、茅場町の株式仲買店に勤める。1943年に召集され、横須賀等での軍務を経て鳥取・米子で終戦を迎えるが、この時期から余暇に俳句や短歌を作ることに熱中した。戦後、東京都の職員となり、下谷区役所での勤務を続けながら、長谷川伸の門下に入り新国劇の脚本を書いて演出の腕も磨く。新国劇との関係を深めながら1954年、「厨房にて」などの小説を発表。1956年の「恩田木工（真田騒動）」が直木賞候補となり、1960年に「錯乱」で同賞受賞。その後、歴史小説や江戸の市井に題材を採った時代小説作品を数多く手掛ける。1967年の「浅草御厩河岸」（後の代表作「鬼平犯科帳」の第一作）が読者から高い評価を受け連載開始となる。1977年、「鬼平犯科帳」「剣客商売」「仕掛人・藤枝梅安」を中心とした作家活動によって吉川英治文学賞。1988年には「大衆文学の真髄である新しいヒーローを創出し、現代の男の生き方を時代小説の中に活写、読者の圧倒的支持を得た」として菊池寛賞受賞。小説、エッセイ多数。美食家・映画評論家としても著名。1990年、３大シリーズが人気絶頂のさなか、急性白血病で逝去（享年67）。

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